支援活動

【2022年度3月】
ドルポB型肝炎根絶支援関連

大谷EWS理事長は3月13日カトマンズにて、ドルポから下山中のカルマ・チョンベル氏と今後のドルポ地区B型肝炎根絶支援について話し合いを行いました。カルマ氏は現在のティンギュー村を含むDolpo Bhudah Rural Municipality(ドルポ・ブッダ農村自治区)代表者です。 若かりし頃は、ドルポ基金・EWSによるドルポ医療センターやパブリック・ホールの建設にも携わりました。 氏の話によれば、ワクチン保管のための冷蔵庫、発電機はすでに購入済みで、輸送に協力してくれるヘリコプターが見つかれば、ワクチンとともに現地に送るそうです。 今後もその都度報告するので、今後もよろしくとのことでした。 5年以上かかるプロジェクトだと思われますが、今後も会員の皆様のご協力お願いいたします。

【2023年度夏】
ドルポ地区B型肝炎根絶支援活動・報告②

ネパールのドルポ・ティンギュー地区委員会メンバーのガワン氏より、昨夏実施された B型肝炎ワクチン接種についてのリポートが届きました。15か月未満の乳児14人に 接種が行われたとのことで、本プロジェクトが大きく前進したことをうれしく思います。

接種終了後、ワクチン・カードを持つ親御さんたち (Ngawang Dholpo 氏より)

This year we have vaccinated total of 14 child under 15 months of age with Hapatitis B in Dolpo Buddha Rural Municipality. Seven (7) each from Tinje vellay and Dho Vellay respectively. We also have around 30 child under 24 months of age getting various vaccine from our health post. THE PROPOSAL: Empowering Women’s Health: Utilizing Funds for Pregnancy Awareness and Incentives. For women’s health, it’s imperative to allocate funds efficiently to maximize impact. With a focus on promoting prenatal care and encouraging women to visit health posts during pregnancy, we can significantly improve maternal and infant health outcomes. By leveraging government-provided free vaccinations and implementing incentive-based programs, we aim to empower women to prioritize their health and well-being during this crucial period. I am proposing this because people in my region are unaware of health importance and they ignore basic steps during and after the pregnancy. Incentive-Based Rewards: Introduce incentive-based rewards programs to encourage women to visit health posts regularly during their pregnancy. Offer tangible rewards such as vouchers for essential baby items, nutritious food packages, or access to prenatal vitamins for each visit to the health post. Conduct extensive community outreach programs to raise awareness about the importance of prenatal care and regular health check-ups during pregnancy. Utilize various communication channels such as community meetings and informational pamphlets distributed in high-traffic areas to reach a wider audience. Education and Counseling: Provide comprehensive educational sessions on prenatal health, covering topics such as nutrition, hygiene, and the importance of vaccination during pregnancy and vaccination subscribed by the Ministry of Health to child after birth. Offer one-on-one counseling sessions to address specific concerns and provide personalized guidance to expecting mothers. Collaboration with Healthcare Providers: Collaborate closely with local healthcare providers and government agencies to ensure seamless implementation of incentive programs and to leverage existing resources effectively. Train healthcare professionals on the importance of promoting prenatal care and providing support and encouragement to pregnant women. Collect feedback from participants to continuously improve the program and address any challenges or barriers faced by pregnant women in accessing healthcare services. Conclusion: By strategically utilizing funds to promote women’s health and awareness during pregnancy, we can make significant strides towards reducing maternal and infant mortality rates and ensuring healthier outcomes for both mothers and babies. Through community engagement, education, and incentivization, we can empower women to prioritize their health and well-being, ultimately leading to stronger and healthier communities. Ngawang Gurung

【2016年度】
ネパール地震支援活動(2016年4月8日~19日)
ネパール地震復興支援・第5回目の活動として、東部パーレ地区のジェセ村を会員2名で訪問しました。この村では昨年10月に、地震復興支援のひとつである「地震復興EWS基金」を設立されました。EWS会員はじめ皆様から寄せられた義援金を基金としてプールし、緊急支援の必要な村民に貸し出すというものです。基金がどのような場面で有効に使われているか確認し、若干の追加資金と会員の皆様から頂いた古着を届けました。

第5回EWS講座(6月18日)
歴史家・中央アジア研究家の金子民雄氏による第五回目のEWS講座が開催されました。
講演内容は「ルバイヤートの謎-ペルシア詩が誘う考古の世界-」で、多くの問題を抱えた現代の中央アジアを理解する上での貴重な話を聞くことができました。

ドルポ研修旅行(7月15日~8月10日)
7月15日より石上清、高田邦秀、大谷映芳の会員3名がネパール、ドルポへの旅を実施しました。主な目的は、二年間途絶えていた医薬品を届けることでしたが、皆様にいただいたものを無事にソナム・サングモさんに届けることができました。
また、ソナム・サングモさんとは今後の課題として次のような点を確認しました。
・医薬品を毎年補充すること
・ドルポの女性たちの自立支援活動の立案
・ドルポ地区B型肝炎撲滅支援活動への取り組み

 

知床半島研修旅行(9月10日から13日)
9月10日より石上清、石田哲郎、村瀬俊幸、大谷映芳の会員4名で北海道知床半島での研修旅行を行いました。おもな目的は、羅臼岳登山と知床半島の自然観察でした。案内は羅臼山岳会の佐々木柾博さんにお願いし、山仲間でオホーツク文化研究家の脇坂さんはじめ多くの皆さんのお世話になりました。

渡辺貞夫 Jazz in Kathmandu と地震支援のジェセ村訪問(10月20日~11月8日)
EWSが提案・協力した日本ネパール外交関係樹立60周年記念事業【渡辺貞夫 Jazz in Kathmanudu 】が10月22、23日ネパールの首都カトマンズで開催されました。
800席の会場は両日とも満席で、昨年のネパール大地震復興への激励の意味も込めたミュージシャンたちの演奏に、客席は大いに沸きました。
公演終了後、村瀬俊之、衣川信行、友田好枝、大谷映芳の会員4名は、エベレスト街道のナムチェバザールまでを往復、帰路は南部にある地震支援活動を続けているジェセ村を訪問しました。村に預けたEWS基金の貸し出しは3期目に入っていて、村人たちのために大いに役立っているとのことでした。

南米パタゴニア研修旅行(2017年2月14日~27日)
岡田嘉美、山倉稔子、大谷映芳の会員3名は、南米アルゼンチンのパタゴニアを探索し、南米大陸最南端の自然を探索しました。かつては「嵐の大地」とよばれる人を寄せつけぬ秘境パタゴニアでしたが昨今は道が整備され、旅の起点となるカラファテやウシュアイアの町は多くの観光客でにぎわっていました。しかし広大な氷床と荒々しい岩峰群は昔のまま、もう少し足を延ばせばまだまだ人跡未踏の地が残っているようです。

森吉山スキー研修(3月10日~13日)
EWS会員7名が参加し秋田県の森吉山、八幡平、田代岳でスキー研修会が行われました。現地からは白神山地の畠山正昭ガイドと仲間たち3名も参加。山スキーはもちろんのこと各地の温泉につかり、テレマーク山荘での懇親会は大いに盛り上がりました。   参加者: 大森 信、神尾重則、高田邦秀、磯部 綾、斎藤イク、大谷耕太朗、
畠山正昭、佐々木孝憲、畠山 明、佐々木いほ子、大谷映芳

【2015年度】
皆様方のご支援ご協力によりEWSの活動は、10年目を終えることができました。
2015年度は主に、ネパール地震復興支援を中心とした活動を行いました。

活動の概略を報告させていただきます。
ネパール地震復興支援活動
① 2015年9月25日~10月10日
プロジェクト一回目の活動として、医薬品を中心に援助物資を届ける目的で、地震による被害の大きかったランタン谷の入り口の村、チューロ・シャブルに入りました。深い谷間の尾根の上にある村は聖地ゴサイン・クンドへの拠点でもあり、シーズン中は多くのトレッカーや巡礼者で賑わいますが、人影はほとんどありませんでした。
地震発生当日の4月 25日、EWS会員ご名はこの村を出発しランタン谷を歩いるときに地震に遭遇しました。9月に再訪した際、余震はほとんどなくなったものの、多くの住居やロッジは崩壊したままで、村人たちは谷間に広がる耕作地での避難生活を余儀なくされていました。それまで政府から一人につき見舞金7000ルピー(約8000円)が払われ、ひと家族に対しシートとブリキ板が一枚ずつ支給されたのみとのこと、会員諸氏から頂いた医薬品を村の診療所に、食料品や歯ブラシなど を仮設の教室で学ぶ子供達に手渡すことができました。

② 10月21日から11月3日
2回目の活動として、前回と同じランタン谷地域チューロ・シャブル村とエベレスト地域の入り口にあるオカルドゥンガ地区ジェセ村へ入りました。
チューロ・シャブル村への支援は、カトマンズで購入した食料、日本から持参した衣類など約650キロを12人のポーターたちとともに運び上げ、冬まじかの村人たちに大変喜ばれました。
次の支援対象となったジェセ村ですが、この村からはエベレスト方面の登山やトレッキングの隊にポーターやコックとして、毎年35名ほどの村人が参加します。村は標高2000メートルほどの山中にありますが、段々畑が広がり、自給自足の生活です。食べることには困りませんが、多くの家が破壊され復興のめどが立たないとのことでした。EWSのトレッキング活動で働いてくれたものも多く、支援を行うこととなりました。
村人たちと支援内容について話し合った結果、復興資金のない村人たちがお金を借用できる基金を立ち上げようということになりました。2000ルピー(約2000円)でも助けになるということで、15万円ほどを村に届けました。基金はEWS Foundation(EWS基金)と名づけられ、9名の村人が委員としてお金を管理し、貸付の期間、返済の仕方などを取り決め、運用していくこととなりました。

③ ネパール地震復興支援のための展覧会  11月7日から12月23日
「ヒマラヤ絵画&写真展 The Heart of Himalaya」

EWSでは、ネパール・ドルポ地区出身の絵師テンジン・ヌルブ・グルン氏とナムチェバ
ザール在住の写真家ラクパ・ソナム・シェルパ氏による展覧会を、11月7日から23日まで、東京の「モンベル御徒町店ギャラリー」で開催しました。ヒマラヤの素晴らしさを紹介し理解を深めてもらうと同時に、ネパール地震のその後の現状報告を行い、地震復興支援のための募金活動も行いました。
ラクパ・ソナム氏の壮大なスケール感あふれるエベレスト周辺の写真と、来日が5回目となるテンジン・ヌルブ氏の素晴らしい絵画の数々に、会場を訪れた多くの人々に深い感動をもたらしたようです。11月22日にはトークショーが行われ、ラクパ氏のスライドの数々に来場者は見入っていました。またテンジン・ヌルブ氏の絵を描くようになったいきさつやドルポの現状の報告がなされ、辺境の地ドルポへのあこがれを持たれた方もおられたようです。最後に大谷会員による「EWSネパール地震復興支援」についての活動報告が行われました。

また11月25日には地震復興支援のための「ネパールの夕べ」が品川にて開かれました。100人を超える参加者の皆さんは、作家・夢枕獏氏と仲間たちのエベレスト訪問や、世界的なサックス奏者・渡辺貞夫氏によるインドやチベットの話に聞き入っていました。EWS大谷会員のEWS地震復興活動についての報告を行い、EWSの活動への理解と支援をお願いしました。東京展終了後、ヒマラヤ展覧会は群馬県上野村「 森のギャラリー」で 12月23日(水)まで開催され、多くの方に見ていただきました。

中国四姑娘山自然保護区にある長坪村支援

EWSは、中国四川省アパ蔵族羌族自治州の長坪小学校へ、パソコン等IT機器の設備支援を続けております。現地ではまだ必要としているデバイスが数多くあります。EWSでは、引き続き募金等の支援活動をしていきます。

現地、中国四川省より大川建三氏の報告

○EWSの皆様

中国四姑娘山自然保護区管理局の大川健三です。思っても見なかった早い時期にパソコン援助の話が具体化して驚くと共に、心よりうれしく思っております。
小学校は四川省アバ藏族羌族自治州小金県日隆鎮長坪村に在る長坪小学校です。石積み3階建てで、教室30平米位×6部屋の他に職員室・倉庫等が有ります。今は先生1人と低学年15人位だけがこの小学校に居て、高学年50人位は日隆の町の中央小学校へ片道1時間位掛けて通っています。長坪小学校にパソコンを設置すれば、授業を受けている低学年だけでなく、日隆の町の中央小学校へ通っている高学年も行き帰りや土日に使えます。
また長坪村の住人は900人位ですが、若い人の一部がパソコンに興味を持っていて、彼らがパソコンを学習したり利用できるようになります。近くまで来ている電話線を延長してインターネットも使えます。パソコンとインターネットは教育や生活の格差を縮める重要な道具になります。またパソコン設置が契機になって、今後、長坪小学校は村の文化センターのような役割を担い、若い人達への民族文化伝承と医療や健康の知識水準向上に寄与するかも知れません。


○大谷映芳さま

中国四姑娘山自然保護区管理局の大川健三です。

本日、長坪小学校が在る長坪村の村長と長坪村を管轄する日隆鎮の書記の立会いの下で、大谷さまが寄贈された下記の金品を長坪小学校へ引継ぎました。

両替記録(30万円/20379.6元)、パソコン2台の注文振込み書控え(13300元+10.5元)、残金:7069.1元

長坪村長と日隆鎮書記は大谷さまに深く謝意を表明して、ぜひお越し下さいと言っていました。私からも再度お礼申し上げます。

残金:7069.1元の用途について下記を予定しています。
1.電話線延長工事費用3440元
電話線600m×0.9元=540元、電話線の電柱6本×400元=2400元(運送費含む)、工事費500元
2.電話料(ADSL使用料120元+基本料10元)×12ヶ月×2年=3120元 (パソコン1台のみ接続)
3.ソフト、机、椅子等の購入他509.1元

東芝電脳網絡からご連絡を差し上げていると思いますが、パソコン2台の当初機種が在庫切れになっていたため、東芝電脳網絡からの提案で代替機種を納入する事になりました。パソコン2台は8月21日頃に成都へ到着しますので、立上げとソフトのインストールと動作確認をしてから長坪小学校へ運びます。


○パソコン設置状況のご報告

9月4日から新学期が始まりましたので長坪小学校に登校した生徒(全員ではありませんが)や教師にEWS大谷さまからお贈り頂いたPCを披露すると共に、関係者と一緒に記念写真を撮りました。その写真を添付しましたのでご覧頂ければ幸いです。(使い慣れないデジカメで撮影したためピントが上手く合ってない点をご容赦下さい)。またPCの使い方を生徒達に教えるため、小金県の中央小学校の教師や近くに新設された登山学校の職員と調整中です。(今年初めまで成都で半年間パソコンの研修を受けて来た若者が居ますが、新設された登山学校を立上げるために忙しく時間を取れない状況です)。
電話回線を長坪小学校まで延長するために機材を収集中ですが、使えるようになるのは10月下旬になりそうです。当地ではいつもの事ですが、進展がスローで申し訳ありません。
適当な機会がございましたら是非お出で下さい。お待ちしております。
なおご寄贈頂いたパソコンについて近日中に四姑娘山のHPでご紹介させて頂きたいと思っております。宜しくお願い申し上げます。